司会 |

一口に空間設計の会社といっても、本当に様々な会社がありますよね。デザイナーは一切、表に出ないという会社もあるようです。「そういう仕事の仕方もあるんだ」って驚きました。

神保 |

なるほど。そういった考え方の会社も増えてきているのかな。我々とはやり方が違うね。

岡野 |

そうですね。

神保 |

昔から言ってることなんだけど、デザイナーが現場行くのって、ある意味答え合わせなのよ。デザインしながら、図面描きながらも、やっぱり「これで合ってるのかな?」って物凄く悩む。だから、これが本当に正しかったのか、もっと良い答えがなかったか、っていう答え合わせしにいくのが現場。そう思ってる。

岡野 |

確かにね。
前職なんだけど、現場でデザインを全部描き直したことがある。その時は単純に作業量が物凄く多い時期で、なかなか現場に行けなかったんだけど、久々に行ってみたのね。そうしたら確かに図面通りにはできているんだけど、自分の思い描いていたものとは全然違うんですよ。やっぱり想像で描いてるものと現場は違う。その時は、もう自腹を切らないギリギリのところまでやり直したね。
現場に足を運ぶ回数の多さって「作業効率」だけを考えると「悪い」ということになるんだけど、実はすごく大切なことだと思う。

司会 |

それってレイアウトや図面、CGの全てにおいて同じ?

岡野 |

CGはちょっと違うかな。あれはイメージの共有だから、お客さまに想像してもらうためのもの。

神保 |

同じ活字を読んだって、頭の中のイメージって人それぞれでしょ? 一生懸命説明したって絶対に漏れるし、共通のイメージは想像できない。だからCGと言葉で、デザイナーの頭の中にあるイメージを、お客さまの頭の中にも鏡のように写せるようにするためのもの。

岡野 |

本来は「想像」って良いことだとも思うんだけどね。ただ、プレゼンテーションは伝わらないといけないから、共通認識をつくるCGは大切だよね。